コラム

腐蝕について

腐蝕とは

腐蝕には二種類のタイプがあります。
一つ目が湿式腐蝕(湿食)は水・酸・塩・アルカリが含まれた溶液に触れ起きる腐蝕で
二つ目が乾式腐蝕(乾食)で多く発生するパターンは高温下の空気やガスに触れ酸化及び硫化して発生する腐蝕で高温酸化と呼ばれております。

鉄鋼は1%の腐蝕を起こすと強度はおおよそ5%から10%弱くなり表面より5%の深さまで腐蝕するとその材料は使用出来なくになります。
また、腐蝕による鋼の減量が一年間で0.01mm程であれば許容範囲内とされておりますが年間0.01mmも減らさない為に各企業様は膨大な労力や費用をかけ絶え間ない努力をされております。
努力の結果、今日では多くの防食方法が編み出されました。

その一つが塗装による防食方法です。これは炭素を含む化合物(有機物質)である塗料を塗り防食する メジャーな方法です。
次に上がるのが金属被覆による防錆技術です。これは鋼よりも高耐食な材料で被覆する方法です。
有名なメッキ方法や表面に異なる元素を浸透させ広げ散らし鋼を腐蝕させにくくするセメンテーション法、 鋼の表面に高耐食な材料(セラミック・樹脂など)を溶融噴射して腐蝕を防ぐ溶射法、また鋼の表面に化学処理剤を浸漬させ非金属化合物の皮膜で耐食を上げる 化成処理方法も金属被覆にあたります。

金属がより強い酸化被膜に守られて腐蝕が進まない状態を不動態をいいますが SUSやアルミニウムの防錆に使用するアルマイト処理も不動態の仲間であります。

電気による防錆方法もございます。これは電気防食法と言われております。
電気防食法には二つの種類があります。
鋼と犠牲板となるマグネシウム・アルミニウム・亜鉛を導線で繋ぎ鋼を守る犠牲板方式。
鋼と黒鉛や鋳鉄を繋ぎ間に外部電源を入れ鋼を守る外部電源方式がございます。

産業革命から今日まで絶え間ない努力の結果です。さらなる発展に為にこれからも研究開発は続いていきます。
課題に必要な腐蝕試験片テストピースがございましたら是非アサヒビーテクノのまでご一報下さい。