コラム

抗折試験とは

抗折とは曲げに対する強度を示すもので抗折試験は金属の曲げに対する強度を測定する試験であり、金属を曲げた際に曲げた個所の内側に働く力を圧縮力と言い、外側に働く力を引っ張り力と言い、金属粉の圧粉体の強さを測定するものです。
ただこれを単体で用いる事がなく圧縮力と引っ張り力に関しては別の試験があり、さらに曲げ試験というのもあります。これら(圧縮試験、引っ張り試験、曲げ試験)と抗折試験は試験方法や結果が被る場合が多いので抗折試験のみを単体で行うことはあまりありません。そのため抗折試験の規格は今ではなくなってしまいましたが他の3つの試験はJIS規格が定められているのでこの3つの試験で使われる試験片が抗折試験片と同じ役割をしていることとみなされます。しかし、脆性材料にあたるコンクリート、石材、木材、ダイキャストなどはそれらの破壊強度、および変形の度合いを測定する時に行われるもので曲げ試験機によって計測されます。

試験方法としては試験片を用いるわけですがこの試験片とは概ね円形断面が使用されるわけですがそれ以外に靱性の低いもので長方形断面を持つ棒状のものもあり、この試験片を2つ支えに載せ、その真ん中に重さを加えて行き、試験片を破断させ、その耐えた最大荷重とたわみを測定する試験となり、主に鋳鉄や工具網など靱性の低い材料で行います。また断面が長方形の圧粉体での抗折試験による金属粉の圧粉体強さを測定する方法として、下部2点で支えた金属粉によってつくられた圧粉体を破壊するまでその中央に重さを加えていき、破壊した瞬間の荷重から計測するもので荷重装置は圧縮試験機・荷重誤差±2N以内で破壊荷重が測定できるもの、或いははり荷重装置・試験片を装置の最適な場所に置いてレバー機構で破壊荷重を加えることができるもので荷重誤差は±2N以内で測定できるものを用い、何れも試験片が破壊するまで10秒以上掛かるよう一定の加圧速度で圧縮荷重を加え、破壊荷重を2N単位で記録していきます。