「金属材料抗折試験片」は抗折試験に使用されていた試験片を指します。以前はJISZ2203としてしっかりとJISの規格に載ってありましたが、今は廃止され存在しないものとなります。抗折とは曲げに対する強度を示す言葉です。
抗折試験は金属の曲げに対する強度試験であり、対象となる金属の試験片を曲げた際、曲げた箇所の内側に働く力を圧縮力、外側に働く力を引っ張り力と言います。この圧縮力と引張り力に関しては別にしっかりと試験が存在し、もちろんJISに規格があり、試験方法から試験片のことまで書かれています。
また、曲げ試験というのも別にあり、引っ張り試験、圧縮試験、曲げ試験と抗折試験は試験自体や結果が被る箇所が多々あるため、抗折試験単体で行うメリットがあまりないため、抗折試験の規格はなくなってしまったのだと思われます。なので、抗折試験用の試験片の規格は今は存在しませんが、他の3つの試験はしっかりとJISによって規格が定められているので、この3つの試験で使用される試験片が抗折試験片と同じ役割をしていることになります。どの試験の試験片も対象となる金属によって、厚さなど規格が変わってきます。
また、試験方法も一つしかないというわけではありませんので、方法の仕方で試験片を変える必要があります。試験にあった試験片を準備できなければ試験を行うことができませんので、試験片は予備も含め多めに用意しておいた方がいいでしょう。試験対象となる金属によっては、既製品で普通に販売されている試験片が利用できず、試験片の準備がかかる場合もあるので、注意が必要です。抗折試験自体はありませんので対象金属の何を調べたいのかで、試験内容、もとい試験片も変わってきますのでしっかりとJIS規格を確認することが大切です。試験片の準備から試験はスタートしています。新しく試験片が必要なときはお任せください。ご希望通りの試験片を準備いたします。