コラム

曲げ強度(抗折力)について

曲げ強度とは平滑材料を曲げ変形した際の破壊強さ、曲げ試験で試験片が折れるまでの力をいい、それが大きいほど靱性が高くなり、また折れるまでに必要なエネルギーを抗折エネルギー、折れるまでの試験片の最大変位量を最大たわみ量と言い、共に値が大きいほど靱性が高いということになり、抗折力やシャルピー衝撃値が一般的に使われて数値が大きいほど靱性(割れやクラック発生のし難さ)が高く、割れにくいことに繋がり、別の言い方をすると曲げ試験において試験片に亀裂や破損、破断が起こる前に生じる最大縁応力のことをいい、亀裂が生じない材料で試験を行った場合は曲げ強度の代わりに曲げ降伏強度が用いられます。

曲げ試験によって導かれた結果で強度を求めるものであり単純な言い方をすると曲げ荷重を受ける材料が変化していく様子を記録する試験で例えば試験片を2本の支持棒で支えて中央に荷重をかけて行き、最大縁応力と最大ひずみを荷重の増分について計算し、その結果出た数値が破損時の最大縁応力が曲げ強度になりますがクラックを生じない材料につきましては曲げ降伏強度も記録されます。

では一体どこの部分を指すのかと言えば試験片の中央部分に該当し、それはそこの部分が最初に引張破壊を起こすからでありそこの部分の曲げ破壊時における応力になり、また曲げ強度は材料固有における強度であり、部材の厚みや長さが変わっても変化しないが一方曲げ破壊荷重は部材の厚みや長さが変わると変化します。

抗折力は色んな物、例えばコンクリート、ガラス、セラミックス、木材などで試験が行われ、また用いられる材料としては延性(材料が破断する直前における最大の変形量、即ちひずみ)の低いものが使われその理由としては部材の破壊は引張りよりも曲げの負荷で破損することが多いことが挙げられることから急激な負荷、変形の負荷がかかる場合の破損を最小限に抑えるには強度が高いものを選ぶと良いと言えます。