「耐候性暴露試験」とは 試験片の大気環境での耐食性、耐候性、または耐久性を確認する試験の事を指します。新素材が屋外等で使用される場合どの程度の耐食性、耐久性があるかを知る事で使用用途としての条件を十分満たし、安全に使用出来るかを試験により調べております。日本は世界的に見れば、著しい乾燥地域や湿潤地帯はなく、気象因子の変動範囲は小さいと言えるかもしれません。
しかし、細かく見れば、東日本型、裏日本型、南海型、瀬戸内型、九州型、亜熱帯型と分かれており、耐候性暴露試験を行う事でより精度の高いデータの取得を行う事が出来ます。例えば、ある新素材があったとして、単純に年高温多湿な地域と、寒冷地で乾燥している土地では、素材の劣化の仕方にも差が出てくるはずですし、実験結果にも差が出てくるでしょう。こういった士権をする事により、より安全なデータを収集し、耐久性を数値として計算したものを元に、様々な素材のものが、様々な用途で、屋外で使用されているという訳です。
では耐候性暴露試験というのは、いったいどのような方法で行われているのでしょうか?試験の方法は、ある一定の条件を満たした地域を利用して行われるが、その条件は、まず環境汚染されていない事。また、比較的広い土地で周りに障害物が無い事、そして、気候の特徴があきらかであることなどがあげられる。
そして、この曝露試験で、試験片と一緒に使われるのが、耐候性暴露架台というものであり、これは試験片と直接触れる事の無いように、樹脂などが敷かれている。また、設置する包囲や角度なども、規定により定められている。試験期間に関しては、目的や用途によって様々だが、10年や20年といった、長期にわたる耐久試験を行うのが通常である。
また、その長期間の暴露試験により蓄積された劣化や腐食などのデータを元に、寿命予測をして、それぞれの新素材の寿命を決定するという方法をとっている。